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森の細い道は涼しくて不思議な道だ
なんなんだよ・・。
東京から来たからなんだって言うんだよ・・・。
僕は道端の草を蹴飛ばした。
むっとした草いきれがする。
車一台やっと通れるくらいの道はアスファルトだが、
脇の道は身の丈と同じくらいの名も知らぬ草が伸び切っている。
その先は広い畑に繋がっているので、湿った土の匂いもする。
遠くに目印の、ばあちゃんの家近くの森がこんもりと見えている。
こうして離れてみると、学校で習った古墳に木が生えたみたいだな・・。
覚悟を決めて、森の方向へと歩き始めた。
道を辿りながら、
ふと、森の道を突っ切ったらもっと早く着くんじゃないかと思った。
車もほとんど通らない、だらだらした道を歩くのもつまらない。
森の中は薄暗かったが、涼し気に感じる。
迷った末、森の道に踏み込んだ。
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