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05.月が綺麗ですね
夢を見た。
君と日本にいる夢だった。
季節はやはり冬だったろうか?
凛とした静謐な空気が流れていた。
寒く、澄んだ空気は、夜空の星が一層美しく映える。
2人で並んで月を眺める。
月は形を変え続ける。
僕はそれを美しい日本語で呼び続ける。
時に雲を従えて。
時に満ち欠けをして。
月は2人に雫を落としていく。
朧月。
十六夜。
残月。
孤月。
朔。
下弦後の三日月。
薄月。
淡月。
黄昏月。
日本語は難しいけど、美しいと想わないか?
君の横顔を見詰める。
瞳には、月が映っている。
そんな夢を見た。
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