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君と出逢ってから1年が経つ。
いつか僕は君に告げることができるのだろうか?
「月が綺麗ですね」と。
文学好きでなければ、日本人ですら、分かる人は少ないだろう。
夏目漱石の『な』の字も知らない君は尚更分からない。
それでも、僕は、いつか君に告げてみたい。
「月が綺麗ですね」と。
その時、僕のアバターは、まだ旅の途中だろうか?
それとも、既に、月に辿り着いているのだろうか?
そして君は、僕にどんな返事を寄越すのだろうか?
月明かりの下、ただただ、君を想う――。
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