05.月が綺麗ですね

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君と出逢ってから1年が経つ。 いつか僕は君に告げることができるのだろうか? 「月が綺麗ですね」と。 文学好きでなければ、日本人ですら、分かる人は少ないだろう。 夏目漱石の『な』の字も知らない君は尚更分からない。 それでも、僕は、いつか君に告げてみたい。 「月が綺麗ですね」と。 その時、僕のアバターは、まだ旅の途中だろうか? それとも、既に、月に辿り着いているのだろうか? そして君は、僕にどんな返事を寄越すのだろうか? 月明かりの下、ただただ、君を想う――。 72578907-d4ba-4717-b773-6ac1572ab40e
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