4話 寺の外 × 狐につままれた少女 × すれ違う想い

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 その怪しい気配を、遠く離れた地で一番に感じ取っていた男がいた。 「なぁ、左京、なんとなく嫌な予感がするけど、気のせいかなぁ・・・」 「はい、気のせいです」 「は?側近ならもう少しさぁ、主人の気持ちに寄り添うことくらいできないの?」 紗倉は不機嫌そうに不満を言う。 「寄り添う、、、、ですか?」 「あ、いや、いい・・・。君に求めた僕がどうかしてた・・・」 紗倉が大きなため息をつきながら宮殿内を移動していると、ちょうど緋色と遭遇する。 「あ、緋色。葉羽はどうだった?麒麟のところで上手くやれそう?」 「それはもう、ばっちり! 麒麟姉様は会ってすぐに彼女をからかって遊んでましたから・・・」 「・・・・」 「ゴホン、これは要らぬ情報でしたか・・・?」 「まぁとりあえず、出だしから彼女が落ち込んでいないのなら安心したよ。 なんとなく胸騒ぎがしてたからさ、、、 変な野郎にいきなり手を出されてたら気が気じゃないからね。 まぁその点では、麒麟の傍なら安心か・・・」 「まぁ、私も念のため、寺の修行僧は確認してまいりましたが、目をギラつかせて盛ってるような奴は見受けませんでしたよ・・・」 「盛ってる・・・?」 何故かその言葉に左京が反応する。 「だがしかし、、、私も何となく同じように、嫌な予感がするというか・・・」 緋色は、紗倉とはまた別の直感が働く・・・。 「なら、もう一回確認してきてよ」 「嫌ですよ・・・ あ、そういえば、葉羽ちゃんのピアス、問題ありませんでした?」 「あぁ、問題ないどころか、かなり一流の力を持ってる人に頼んでくれたんだね」 「まぁ、私の古い知り合いに頼んだんですが、そんなに褒めて頂くと彼も喜びます」 「いやぁ、本当に凄いよ・・・。 僕が仕掛けていた色々な力を、見事にリセットしてくれてるもんだから、焦ったが・・・」 「はい??」 「いや、こっちの話・・・また何かあれば頼むよ」 そういうと、紗倉は軽く手をあげ、宮殿の奥の方へと入っていった。 「・・・・嫌な予感、、、 いやいや、、、そう簡単にはバレないはず・・・」 緋色の予感は、彼の知らないところで、その後あっさりと暴かれるのだった・・・。
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