奥村卓生君

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「ああ、そうなの、良いなあ、卓生は・・・」と慶太は子供心にも身分の格差を思い知り、卓生君が心底、羨ましくなる。 「いやあ、今の慶太を見てたら僕の方が羨ましくなったよ。」 「いやあ、そんな事で羨ましがられても・・・」と慶太は子供心にも子供染みた自分が恥ずかしくなり、「ふー、もう満足だ。さてと、降りよっと。」 「もう、良いのか。」 「うん、良いよ。」  慶太は御馳走をお腹一杯食べて、もう食えないよと言いたい気分でポルシェを降りた。 「じゃあ、今度は僕の部屋で遊ぼう!」 「うん!」  という訳で慶太は夢の様なガレージから卓生君の高価な玩具がこれでもかって位、たっぷり有る豪華なお部屋へ移って夕方まで、みっちり遊んで、げっぷが出るような満腹感を覚えて帰途に就くのだった。
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