第三章 大切な人への誓い

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 「あの一族の坊ちゃんか……なるほどね。分家にしてもそれなりに金はあるな」  「そうですね。本家の資産は相当と聞いてますから」  霧山家にはまったく及ばないだろうが、県内で有名な地主だ。それなりの資産家なのは間違いない。分家も同様だろう。  それならば、平日に東京へ来ることは可能だ。ただ、来る前提がまったく分からないが……  「結婚をどうやって知ったか、が一番に知りたいことだよな」  「ええ……予想はできますけど、事実はどうなのかは……」  鷹也の予測を聞いている翔真は頷いた。  「分かった。それ含めてきちんと調べる。その程度の家、三日もあれば報告書の印刷しても終わるな。  余裕を持って、四日後。来週の月曜日はどうだ」  翔真の言葉に鷹也は了承した。  「それでお願いします。  今日、真澄を私の実家に行かせてるんです。もし、自宅を知られていたらと思うと、彼女を一人にするのは危険ですので」  鷹也たちの住むマンションは、コンシェルジュのいるセキュリティの厳重な建物だが、絶対はない。
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