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賑やかな声は談話室からだ。
入ると、そこにはほとんどの寮生が揃ってる。
「どうしたの?」
入り口近くにいた京子に尋ねると、京子は興奮した様子で答えた。
「咲希先輩! 清次郎先輩が夏休み中に皆でキャンプするって! ホテルも、流し素麺ができるように予約済みです!」
「バーベキューとスイカ割りもあるんですよ!」
佳那も嬉しそうに続く。
奥を見ると、清次郎が新入生達に囲まれていた。
「お、5年組も帰ってきたな」
清次郎はそう言って笑う。
「今年のホテルはサンシャインホテルだ。部屋割りは寮とほとんど変わらないから見ておいてくれ。今度の日曜は寮に工事が入るらしい。皆でキャンプコテージに泊まるから、それまでにはドリームランドに移動しておいてくれよ」
その言葉に、再び歓声があがった。
咲希も、キャンプにバーベキューにスイカ割りと流し素麺なんて、楽しそうだと思う。
サンシャインホテルも泊まった事がないし、キャンプコテージは今年できたばかりの筈。楽しい事が好きな先端技術科にはもってこいだ。
だけど、清次郎の近くに立つ亜実の表情は冴えない。
やがて、亜実は痺れを切らしたかのように手を大きく叩いた。騒がしかった談話室が、一瞬で静まる。
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