一、新寮長

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「俺一人でやります」 「え?」  その声は幾重にも重なった。 「説明会も勧誘も?」  そんな事、前代未聞だ。健司が尋ねると、清次郎は頷いた。 「今までこういうのに携わってなかったから、早く慣れたいんだ」 「にしたって、一人で選んで、説明して、声かけてって結構大変だぞ?」 「無理そうなら亜実に頼みますよ」  孝則が言っても、苦笑するばかりで意思は変わらない。それどころか。 「皆さんはドリームランドでゆっくりしててください」  なんて言われてしまう。  思わず、慧、孝則、健司と顔を見合わせた。
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