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幼稚園に入ったばかりの美月は、お目々がくりくりで仕草がかわいい僕の自慢の妹だ。
僕は美月を置いて、来年小学校に行かなくちゃいけないのがちょっと辛い。
今までは、僕は内緒の力を使って、美月を影で助けられたのに、離れてしまうと大丈夫かなって心配になるんだ。
「にいに。うさちゃんの絵描いて」
リビングに置いてあるローテーブルにかじりつくようにして、クレヨンで絵を描いていた美月が顔をあげ、こぼれそうな瞳を向けて陽太におねだりをする。
美月の中で、僕は何でもできるお兄ちゃんらしく、ママやパパよりも一番に頼ってくれるのがうれしくて、僕はいつも張り切ってしまう。
「ほら、できたよ。今日は満月だから、月に住むうさぎさんのお餅つきの絵だよ」
「うわぁ~かわいい。にいにすごいね。ママ、パパ見て。にいにが描いたの」
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