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「わぁー! 春くん! おっはよー!」
その高く、可愛らしい声に俺は『あ・・・』と声を漏らし、その声の聞こえてきた裏の入り口の方を振り返り、いつものように『おはようございます!』と声を発していた。
「おはよー! 今日も元気そうだね! よかったー!」
そう言って小鳥のようにトトトトトと俺の元にやって来て俺に抱きついてきたのはアッシュピンク色の長い髪をツインテールにした目の大きな小柄な女性・・・と、言うよりは少女だった。
「おはようございます。キクちゃんさん。キクちゃんさんも元気そうでよかったです! 今日もよろしくお願いします!」
俺はそう言いながらその人・・・キクちゃんさんをぎゅーっと抱きしめ、キクちゃんさんの長い髪から香ってくる優しいシャンプーの香りに鼻腔をくすぐられていた。
「アタシはいつも元気だよー! アタシの方こそよろしくねー!」
そう言ってクスリと笑い俺から離れたキクちゃんさんは本当に可愛らしい少女だった。
だけれど、キクちゃんさんの本当の性別は男性だ。
それもガチ攻めの・・・。
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