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じいさんはバスに向かって歩いて来た。俺はゆっくりと座席から立ち上がり歩き出した。
バスのドアが開くと、俺は振り返りみんなを見た。みんなうなづいて笑顔を見せてくれた。
後ろ髪を引かれながらも俺は一歩一歩ステップを降りて行った。これが最後になるのだろうか。言いたい事は山ほどあるが、話し始めたら泣いてしまうかもしれない。
俺は歯を食いしばり、前へ進んだ。
外には丸山がいた。笑ったところを見た事が無かった丸山が、なんと笑っていた。それも俺を指差して!
「長太郎くんだ! 昔の長太郎くんだ! 本当に来ちゃったんだ! うわ〜、若い〜!」
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