ガーランドの赤い月

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レジスタンスの男達は机の下に隠れている学生を一人ずつ探し始めた。見付けると腕を鷲掴みにし無理やり引きずり出し頭に銃口を向け、大学を包囲している国軍に見えるよう窓側に一列に並ぶように命じた。 学生達を人質にし盾にするつもりだ。 「見せしめの為に皆殺しにしろ‼」 背の低い小太りの男が鼻息を荒くし非情ともいえる命令を部下に下した。 男たちは無表情で一斉に銃を構えると、銃口を学生達のこめかみに捩じ込んだ。 (止めさせないと!) 飛び出そうとしたコウダイをユキヤが必死で止めた。 (みんな王族や金持ちに恨みを持っている輩だ。多勢に無勢。犬死にするだけだ) (それは分かるけど、友達を助けてあげないと………) 小声で話す声が聞こえたのだろう。 とうとうレジスタンスの男に見付かってしまった。 首根っこを掴まれ、ユキヤと共に小太りの男の前に突き出された。コウダイは怒りを露にし男を睨み付けた。 「随分と威勢がいいな」 大勢の護衛に守られすらりと長身の男が姿を現した。 黒い布で目以外はすべて覆われていたが、透き通るくらい綺麗な青い目に思わず吸い込まれそうになった。
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