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『拓ちゃん俊ちゃん待って!
待ってよぉ!』
………………………………………………
「遥菜…遥菜……」
「……ん……」
肩をそっとゆする手を感じて目を開けた
「遥菜大丈夫か?」
上からのぞき込む優しい瞳が
心配そうに揺れている
「…拓ちゃん」
「ああ…俺はここにいるよ
どうした…夢でも見たか?」
「うん」
ほっとした表情で
ベッド脇の椅子に座る拓ちゃん
ごつごつした拓ちゃんの大きな手が
伸びてきて私の頬をつつみこむ
私はこの手が大好きだ
この手にふれていると
とても安心する
頬にあるその手の上に
自分の手を重ねた
「ずいぶん昔のことなのにね」
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