優しい貴女のために

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. 女子寮の外では正装のフォルトが待っていた。 「お待たせしました。 今日はユウさんのエスコートお願いしますね?」 「わかりま…」 フォルトはユウを見て止まる。 「やっぱり王国騎士団の服は格好良いですね~」 「ジュリアス様も格好良いですよ?」 「あら… ククルー様の魔導師の服も素敵ですわよ?」 「王国騎士団なら… ファイルの方が素敵だ…」 それぞれ婚約者自慢が始まる。 「惚気てますね~ 幸せなのは良いことです!」 「そ、そうだな… きょ、今日のユウは誰より美しい…」 「お世辞でも嬉しいです。 ありがとうございます!」 「本当に綺麗だ…」 「そんなに真剣に言われると本気にしちゃいますよ?」 にっこりと笑うその姿はフォルトにとっては女神のようだった。 照れを隠しながらさっと腕を差し出す。 ユウはその腕にそっと捕まる。 「ディア様たちは行かないんですか?」 「そうですね… 続きは会場でしましょう…」 「負けませんわよ?」 「一番はファイルだ…」 「皆さん愛されてますね?」 「兄たちが聞いてたら顔真っ赤になってるな…」 五人は賑やかな雰囲気のまま会場に向かった。 .
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