春休みに出会ったのは…

4/7
前へ
/219ページ
次へ
. 「ユウ… 何を拾ってきているんだ…」 「保護したんですよ~」 ユウの首もとに器用に乗っているドラゴンを見てリロードはため息をついた。 何か拾ってくるとは思っていたがドラゴンとは思っていなかった。 「ご両親?に連絡取りたいのですがわからなくて… リロード兄様知りませんか?」 「……… 昔の知人に聞いてみる…」 「ありがとうございます!」 ユウが頭を下げるとドラゴンも真似をして頭を下げる。 狂暴と噂のドラゴンにも懐かれるとはリロードも思わなかった。 ため息をつくリロード。 「連絡が来たら教えてもらえますか? それまで街で遊んできます!」 「わかった…」 「行くよドラゴンくん! ……… ちゃんですかね?」 「それはわからない…」 「取り敢えず行ってきます!」 翼を広げるドラゴンと共にユウは部屋を出ていった。 入れ違いにライトが入ってくる。 「リロード様お疲れ様です…」 「ユウには本当に驚かされる…」 「無自覚なのでしょうが… ある意味才能ですね?」 「あぁ…」 リロードは机の中から小さな箱を出した。 その箱を開け中から透明なガラスの様な物を取り出す。 「それは?」 「昔に初めてこの地に来たときに貰ったものだ… これを使う日が来るとはな…」 リロードは机の上にガラスの様な物を置きそれに手をかざす。 そして何を言っているかわからない呪文を唱える。 するとガラスの様な物は光だす。 「エルダードラゴンに繋いでくれ… リロードと言えばわかる…」 そしてリロードはため息をついた。 .
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1478人が本棚に入れています
本棚に追加