1478人が本棚に入れています
本棚に追加
.
部屋も白かったがドラゴンも白かった。
ユウは頭を下げる。
「は、初めまして!
ユウです!」
『ユウか…
リシュエリガルムを保護してくれ感謝する…』
「いえ…
偶然で…」
『やはり聖女は色々なモノを引き寄せる…』
「ではやはりユウは…」
『間違いない…
聖女だ…』
「えっと…
私が?」
聖女と言う言葉は何度か聞いたことがあった。
虹色のポーションを作った時ロロに言われた事もあった。
“世界の危機に現れる存在”
しかし今は世界の危機とは言えない。
場所によってはモンスターに襲われている事もあるだろうが世界全体を見ればまだ平和。
リロードも同じ意見だ。
「しかし世界は危機に瀕しているとは言い難い…
なのにユウが召還されるなんて…」
『約三年前…
心当たりはあるか?』
「………
ユウと会ったのはそれくらいですが…」
『王都にて特殊な魔力を感じた…
まだ未発達な…神子の魔力…』
「ルクス王子か…」
「えっと…
第三王子のルクス様ですか?」
「あぁ…
ルクス王子は神子として加護を受けている…
王室占星術師が示した日に儀式を行い聖女を召還するんだ…」
頭を抱えるリロード。
「ではルクス様にお礼を言わないとダメですね?」
「ユウ?」
「だってルクス様が私を呼んでくれたおかげでリロード様や皆さんに会えたんですよ?」
『ユウ…
もう少し近付いて貰えるか?』
「はい…」
ユウはエルダードラゴンに近付く。
エルダードラゴンは大きな手をユウに伸ばし身体に触れる。
.
最初のコメントを投稿しよう!