時期を間違えられた聖女様

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. リムが威嚇するがユウが押さえる。 リムはエルダードラゴンが何をしているのかわかるのだ。 しかしそれはユウも同じ。 「何か見えましたか?」 『本当に不思議な子だ…』 「見られて悪い記憶は… そう言えば色々してました…」 『王子に戦いを挑むか…』 「半分正解ですが…」 『皆に愛されているな…』 「それは嬉しいです…」 しかしエルダードラゴンの顔が鋭くなる。 そして悲しそうにユウを見た。 『ユウ…』 「リロード様もエルダードラゴンさんも同じ顔をするんですね… 過去は変えられない…」 リロードがエルダードラゴンからユウを強引に離す。 そしてリムが威嚇するように吼える。 「リロード兄様… リムくん… 二人ともありがとうございます…」 ユウはリロードとリムを抱き締める。 「過去は変えられない… でも私には未来がある… リロード兄様に会えて、街の人もみんな優しくて… 沢山の人に会えて色々な事もありました… でも… 今私は幸せですよ?」 「無理はしていないか?」 「悲しくない… なんて嘘は言えません… でも今は幸せです… 笑って過ごせるくらい幸せです!」 リロードから離れ笑顔を見せるユウ。 その笑顔に嘘偽りはない。 リムが体当たりをするようにユウの胸に飛び込むのを見て優しく撫でる。 「リムくんに会えたのも当然嬉しいですよ?」 嬉しそうに翼を広げるリム。 『聖女… そう呼ぶに相応しいな…』 「う~ん… あまり呼ばれたくないかもです…」 「なぜだ?」 「だって私は私ですからね? 聖女と呼ばれても冒険はしてると思いますし…」 「大人しくしているつもりはないんだな?」 「ないですね~ それが私でしょ?」 クスクスと笑うユウにため息が出るリロード。 しかしこれがいつものユウだ。 リロードはユウの頭を優しく撫でた。 .
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