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「だっだいま~っと…」
グルスに乗せてもらい戻ってきたユウたち。
街のすぐ外におろして貰うとクロが駆け寄ってくるがリムを見たクロが逃げていく。
それを楽しそうに追いかけるリム。
『………
あれは大丈夫なのか?』
「もう見慣れた光景ですから気にしないでください…
送ってもらってありがとうございます。」
「ユウ…
疲れてないか?」
「さすがに少し疲れました…
でも一日で色々な体験が出来て寝るのが惜しい位です!」
『やはり少々変わっている…』
「これがいつものユウです。
自分の大切な妹の…」
『そうか…』
優しい眼差しでユウとリムを見る二人。
飽きたのかリムがユウのところに戻ってきた。
「リムくんまた遊びに来てくださいね?
今度は勝手に出てきちゃダメですよ?」
わかったと言うように翼を広げグルスのところに戻る。
『ユウ…
本当にありがとう…』
「グルスさんも遊びに来てくださいね?
出来れば体の大きさは小さめでお願いします…」
『努力しよう…
リロード殿…
彼女を頼む…』
「当然だ…」
グルスはリムを背中に乗せた。
そしてユウのペンダントに鼻を付け何か呪文を唱える。
するとペンダントトップの中にリムとグルスの体と同じ濃い灰色の結晶が現れた。
「えっと…
これは?」
『ドラゴンの涙と呼ばれる物だ…
それがあれば我と連絡がとれる…』
「グルスさんと?」
『あぁ…
中の結晶は我の力の結晶だ…
何かあれば連絡をくれ…
小さな友のもとに駆けつける…』
「ありがとうございます…
大切にします…」
ユウはペンダントを握りしめる。
それを優しい目で見たグルスはリムを連れ空を飛び帰っていった。
「行っちゃいましたね…」
「慌ただしい一日だった…」
「やっぱり今日は帰ってゆっくりしたいです…」
「そうだな…」
ユウはリロードと共に屋敷に戻った。
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