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「えっと…
クロさんですよね?」
「おう!」
「今日はネコですか?」
「良いだろ~」
鍛練場に行くとクロがいた。
クロネコにしがみつかれそれがコートのようになっている。
「先週はカラスでしたが…」
「100%羽毛!
羨ましいだろ~」
「なんで黒い動物ばかりなんですか?」
「オレにもわからねぇ~
でも嬉しいぜ~」
動物から嫌われまくっていたクロが好かれるようになった。
なぜか黒い動物だけに。
ユウとロロとカーラが作ったチョーカーのせいだと思うが偏ってしまったみたいだ。
「作り直しますか?」
「いや…
動物から寄ってきてくれるなんて…
嬉しすぎる!」
喜んでいるようなので取り敢えず安心する。
ぞろぞろと集まる騎士団のメンバーたち。
クロのネコを茶化すものもいるが世界はまだ平和だ。
「クロ!
鍛練するんだからネコをどうにかしろ!」
「そんな!
私が何をしたと言うの!?」
寸劇を見つつ他のメンバーは素振りを開始する。
「そう言えば…
ユウちゃん綺麗になったよな…」
「だよな…
でも持ってるのがバスターソード…」
「結婚したら最強の奥さんになるな…」
「最強じゃなく最恐かもな…」
「皆さん聞こえてますが?」
笑顔で振り向くユウの後ろに魔王が見えた気がしたメンバーはお互いを抱き締め震える。
「あいつらどうかしたのか?」
「さぁ?」
クスクスと笑うユウをよそにラックは首をかしげた。
ようやくクロもネコから解放され鍛練を始める。
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