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ユウとリロードの出会いは突然だった。
二月前、リロードは馬に乗り騎士団のメンバーとモンスターの討伐をした帰り。
草が生い茂る草原で馬を休憩させていた。
「リロード様。
被害が少なくて良かったですね?」
「あぁ…
まだ下級のモンスターだったからな…」
「早く家に帰ってゆっくりコーヒーでも飲みたいです…」
「俺は紅茶が良いな~」
「やっぱりビールだろ!」
「明日は休みにするからゆっくりすると良い…」
『やった~!!』
ドーン!!
どこからか何かが落ちた音がした。
しかしここはただ広い草原。
何かが落ちる事はない。
「凄い音しましたね…」
「全員警戒を怠るな…」
『はい!』
「ここどこなの~!?」
緊迫した雰囲気をぶち壊す声。
良く見ると草原のど真ん中、膝くらいまで伸びた草から人の頭が見えた。
リロード達は人の背後から警戒しながらゆっくり近付く。
「とりあえず人のいる所へ…
え?」
立ち上がろうとしたその人とリロード達の目が合う。
その人がユウだった。
草原のど真ん中に装備も何もなしの女の子。
リロードはユウを保護し屋敷に戻り今にいたる。
リロードが驚いたのは可愛い女の子であり武器など似合わないと思っていたユウが、騎士団のメンバーや酒場の冒険者達に教わりダンジョンや討伐に行けるほど強くなった事だ。
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