虹色アゲハ

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そうして、ぼんやりと目を覚ました望は… *「いつまで寝てんだよ、ナマケモノ?」 その声に、バッと顔を向けると。 そこには… ずっと見たかった、倫太郎の無邪気な笑顔があって。 ぐわりと涙が込み上げる。 「こっちのセリフよっ」 嬉しくて嬉しすぎて、堪らずそう抱きつ くと… その温もりに、大粒の涙を後から後から溢れさせた。 **それにより、鷹臣の罪は軽くなり。 ***壮絶なリハビリを乗り越えた倫太郎は、劇的な回復を遂げ。 ****望は、切なさに胸を痛めながらも… それ以上に倫太郎の幸せを願って、その後押しをすると。 自由になった倫太郎は、本当に守りたかった人の所へ行き。 *****出所した鷹臣も、ようやく愛し合える存在と巡り会う。 ******そんな、とある冬の日。 凍てつく寒さの中、望が仕事から帰っていると… 「待たせてごめん」 目の前には… 猫みたいな目を細めて、くしゃっと笑う笑顔があって。 その瞬間、ぶわりと涙が堰を切る。 *******それから数日後。 2人の笑い声を乗せた電車が… あの日叶えられなかった希望に向かって、街を飛び出していった。
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