確かに

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確かに

一緒にいてもほぼ会話はゼロ。話しかけても上の空。 でも、もともとそういう性格だったので、疲れてるのかなぁって、 フルタイムで働かせてしまっている負い目があり、深く追求はしなかった。 そんな事出来ようがなかった。 飲んでいる薬は、命にかかわるようなものではないが、かなりの副作用がありその一つが「性的不能」。これが本当に辛い。この副作用は服用する時に 妻に伝えた。投薬当初は大量に服用しないといけないため、確実に不能になる と医者からも言われたので正直に話した。   その時は、本当に心配してくれて「大丈夫、良くなれば薬が減るんだから、 それまではスキンシップでもいいじゃない。」と言ってくれた妻は、ちょっと 涙ぐんでいた。 そりゃそうだ、自分の旦那がいきなり不能になったんだ。 いくら薬が減ればと言っても、いつ減るかも判らずそもそも病気自体、 治ることはないと宣言されたのだ。
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