1話 寄り道

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1話 寄り道

「ねぇ〜海座(かいざ)、ちょっと寄り道しても良い?」 彼女の青山 風香(あおやま ふうか)は俺にそう尋ねる。 俺の名前は浦瀬 海座(うらせ かいざ)。やっと成人を迎え、今は風香と同居している。 「良いよ」 「さっすが海座だね!わかってルゥ!」 「えへへ」 俺は風香に着いて行くと、ある建物に入って行く。 入り口には銃獣工房と書かれた看板が飾ってある。 「入るよ」 「あ、うん」 ぼーっとしていた俺を風香は引っ張る。 扉を開けて中に入ると、壁には銃が並べてあったり、ゴーグルや手袋などもあった。 「こ、ここは?」 「ガンショップだよ?」 えー!?ガンショップって事は、俺の彼女は銃刀法違反をしている犯罪者って事!? 俺の顔がどんどん青ざめて冷や汗が滲み出る。 「エアガンだよ」 「はぁ〜。何だ」 俺の驚きは一言で消えた。 「あれれ?新しいお客さんかにゃ?」 「にゃ?」 ファンタジーアニメじゃあるまいし、何で語尾が「にゃ」なんだよ。 レジの所から背の低めな女性が出て来た。 「ねこっち!昨日振りー!」 「何だ、ふうちゃんかにゃー。お、そちらのお客さんは?」 「前言った彼氏よ」 ねこっちと呼ばれた女性は「にゃー?」と興味深そうにじっとこちらを見る。 「良い男だにゃー」 「私のだからね!」 「大丈夫にゃ。自己紹介をしておくにゃ。私は工藤 猫(くどう ねこ)にゃ」 平らな胸を張って自己紹介をして来る。 「俺は浦瀬 海座です」
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