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幻想だ。仮に神がいるとして、何故この男の罪を彼の孫がかぶらねばならないのか。そんな理不尽はミスとしか思えない。そんなミスを易々と犯すような神など、存在する意味があるだろうか?
この男は、自分の孫がただの不幸に見舞われただけであると分かっているのだろう。それでも原因を求めるのは、きっと安心したいからだ。この罪さえ償い、許しを得たのならば自分の孫は救われるのだと、信じたいからだ。そんな都合のいい夢想を幻視しているのだ。故に、贖罪を求めている。
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