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私に、それを糾弾する事は出来ない。そしてこの男が自らの罪を贖う事も出来ない。そもそも、彼に贖うべき罪など無いのだ。どれほどそれを願った所で、誰も彼の贖罪を受け入れ無いだろう。ならば、彼の罪悪感には何の意味も無い。
彼に出来る事は何も無い。私が話を聞く事しか出来ないように。
そうであるのならば、全てを忘れて生きるべきだ。老齢の男には、あまり時間は残されていない筈だ。残りの時間は、彼の家族の為に使うべきだ。誰も幸せにならないような事に費やすべきでは無い。
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