徒然日記 1回目

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徒然日記 1回目

2020年1月10日  物事には流れというものがあり、その歯車はほんの些細なズレから少しずつ狂い始めていく。  例えばそれは、信用されてる人が遅刻をしたり、普段しないようなミスをしたりと様々で、ちょっとした動揺から生まれた心の隙間をなんとか埋めようとして、焦らなくていい場面で焦りが生じ、その焦りから生まれた心の別の隙間に追い打ちをかけるように新たなミスが生まれる。 私は飲食店で働いている。今日はまさにその小さなズレから大きなズレへとへんかした。いったいどこからがズレと呼べば良いのか解らないが、きっかけは多分予約の変更からだろう。  仕込みの時間が終わりかけた頃、まずは人数変更の電話があった。なんてことはない、四名の予約が五名になっただけだ。その5分後に次は時間変更の電話があった。8名の予約が6時から5時半に変更になった。この時点で私と上司の二人は少し焦りが生まれた。そもそも8名の予約はなかなか多い。予約に合わせてホールのバイトもシフトを組んでいる、基本的にはお客様が入ってくる6時が一人目という形になるのだが、5時半からの予約が合計13人になったこの日に関しては5時半に一人入ってもらった。  それから流れを修正しつつお店の営業自体は、ほぼほぼ滞りなく進んでいたが、一通の電話から徐々に崩れていった。
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