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「ねえ、エラに教えてくださいませ?何を考えていらっしゃるの?」
エラは焦らすように夫の唇をついばみながらたずねる。彼はそっと妻を抱き上げ、ベッドにその身を沈める。
「きみのことを考えているよ。ずっと。」
その舌は優しく、執拗に妻の言葉を絡め取っていく。手のひらが彼女の体の稜線をなぞる。その体の火照りは徐々に上に伸ばされ、エラは熱く潤んだ瞳で夫を見つめた。
「本当?私のこと、愛していらっしゃる?」
答えはなかった。寝息を立てるチャールズを、妻は満足げに見つめた。
「ねぇ、”セツナ様”ってどんな方でいらっしゃったのかしら?全部、おしえてくださいませ?」
エラは眠っている夫の頭を優しく撫でながらたずねる。
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