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最愛のあなた達へ
最愛のあなた達へ
これはあなたへ、あなたの子供達へ、更にその子供達へ私から送る手紙だ。
恐らくこれが最後の手紙になるだろう。少し長いが、どうか最後まで読んで欲しい。何せ私の生涯をかけた大冒険の物語なんだ。きっと楽しんでもらえると思う。
私には使命があった。それは故郷のためにある宝を取ってくるという大事な使命だ。私の家族も大いに期待していた。
私が生まれたのはとある小さな島だ。賑わってはいるが貧富の差が大きい、それが私の故郷だ。経済があまり上手く行ってなくて人々はいつも暗い顔をしていた。大人達は余裕がなく、子供達は夢がない。私は彼等に笑顔を届けたかった。
あのきらきら光る星のかけらを取ってきたら、みんな笑ってくれるかな?
少年の純真さで、私はそう思ったのだ。
だから私は、一人遠く遠く、遥か遠い所へ旅に出たのだ。おとぎ話風に、それを星のかけらと呼んでみようか。なかなかロマンチックだろう?
誰もがムチャだと言った。ムリに決まっていると。でも私は決めたのだ。たとえ何年かかっても、あの光を故郷に持って帰るのだと。
――私は一人、旅に出た。
未熟な私は色々な所を巡って、様々な人に助けられたよ。そして、一人前になった私はとうとう宇宙へ飛び出した!
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