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解説2「裏」
ここからこの作品の一番大切な部分に踏み込みます。
不可解な点に気づいた方はお見事です。
二行目「あなたが言った。」
が最初に引っ掛かります。二行目の視点を考えると、最初からあなたと呼べるのは「五人」しかいませんね。二行目を三人称としてしまうと、あなたとした表現がなぜ生まれたのか分からなくなります。(読者に語りかけているようにも聞こえますが、この「あなた」ははっきりと自己があります。読者に語りかける存在としては不釣り合いですね)
二行目を「五人」の目線としたときに不可解な点、「聞こえない」一人がなぜ区別されないのか。聞こえていない目線があるとすればそれに準ずる表現があるはずですが、存在しません。さらに聞こえていない人は二番目に喋ったにも関わらず、被ったり表現がずれたりせずに他に合わせられています。
以上のことから「聞こえない」と喋った存在は聴覚を持っていると分かります。
さらに五人の表現は同列で似通った存在に書かれています。そんな中一人だけ障害等おっていないとなると不自然ですね。
そう、五人は五感が備わっていない訳ではなくそれぞれ後にのべているものを、五感で感じとりたかったんです。
その後火をつけられた「あなた」は、
踊り(のたうち回る)、歌い(悲鳴をあげる)、光り(燃えている)、熱い、乾いた(燃え尽きた)
姿になっていくでしょう。
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