私と彼女の間柄

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そしてある晴れた午後、私は思い切って彼女に問い質した。 その腹にいるのは誰の子か と。 彼女は高笑いしながら 「今頃そんなこと聞くの?」 と言った。 今頃も何も、話もしなかったのは彼女も同じではないか。 憮然としながらも、彼女の言葉を待った。 彼女は愛おしそうに腹をなでながら言った。 「これはうんこよ」 「は?」 もう一度いう。 「は?」 彼女は何を言っているんだ。 もう10ヶ月近く、彼女の腹は大きくなっていっている。 私は困惑しながらも彼女に聞いた。 それは、事実なのか? お前は10ヶ月以上も便秘なのか? と。 彼女は哄笑した。 「そうよそうよ。そんなこともわかならいなんて、本当に婚約者失格ね。 そろそろ便意を催しそうよ。 あなたの買ってくれたヨーグルトが効いたのかしら」 まてまて。 本当にうんこなのか? 産婆を呼んだ方がいいんじゃないか? 私は動揺していた。 しかし彼女はかまわずいきむ。 いきむ。 いきむ。 いきむ。
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