私と彼女の間柄

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そうして生まれた。 黒い肌をした、明らかに私の子ではない、元気な子供が。 彼女は言った。 「あなたはこの子の父親になるのよ」 冗談じゃない。 こんな黒い肌の子を、どうしたら私の子だと言いきれるのか。 彼女は笑って言った。 「そんなのうんこと同じと思えばいいのよ。 あなたは長いこと便秘だった、私も同じように長いこと便秘だったから。 この子の名前はベンにしましょう。 そうして私達が毎日食べるケチャップで大切に大きく育てましょう」 と。 その日以来彼女はベンと名付けた赤子に、毎日哺乳瓶に入れたケチャップを飲ませている。 そして赤子は生まれてから一度もうんこをしていない。 便秘だ。 これが遺伝か。 納得している私がいた。 ~了~
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