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第四章 帝王の側近
突如として、自分を囲っていた防具が全て壊されたような感覚に陥った。
改めて感じる。
人は一人ではとてつもなく無力だ。
複数人居れば強く抗えたモノが、一人だとまるで抗えない。
心が、細い。細い細い線のようだ。
翔「アルス・・・!?」
思い出したように声を出す。
だが、返事は返ってこない。
翔は必死に駆け出し、来た道を戻る。
だが、どれだけ戻れど、アルスは見つからない。
ふと、違和感を抱き始めた。
――――道が、違う。
道を間違えたわけじゃない。
道が変わっているんだ。
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