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ご子息は暗い顔のまま
「呼びつけられた理由はなんですか?…!まさか、またどっかへ遊びに出かけるわけじゃないですよね?!もう嫌だ!まさか半年も雲隠れするとか、冗談じゃないですよ?!メーメルン領の機能がほぼ停止して、港の役割を果たさなくなり陛下に怒られる!お叱りのとき例外なく居なくなって、割りを食うのは俺!春夜会には、ぜ~~~~~ったいに出席してもらいますからね?!逃がさん…!!!」
目が血走るご子息。
さすがに図太いと噂の女公爵と夫様方も
「ひっ?!」
「げっ?!」
「やばっ?!」
と声を上げ、三人で一塊で抱き合っている。
「…あの…。そろそろ紹介を…」
私が声を上げると、ご子息が今気づいたという感じで、こちらを振り向いた。
…ん?
なんか様子がおかしい?
「…母上?こ、こちらの可愛らしいご令嬢は、俺の花嫁候補、ですか?今までの女性なんか比べ物にならないほど、可愛い…」
…は?
「「「へ?」」」
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