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あれからなかなか涙がとまらない僕の背中を紫音は優しく擦り、落ち着くのを待ってくれた。
「、、すみません、、少し落ち着きました。ありがとうございます」
少し冷静を取り戻したからか、紫音に久しぶりに会えたからか、顔を上げられず、地面ばかり見てしまう。
「良かった」
僕の様子を見て安心した声が返ってくる。
「あの!ハンカチ洗って返します」
「別にいいのに」
「いえ!そんなわけには!涙でぐちょぐちょだし、、」
僕がすぐ返事を返すと、「ふっ、確かにぐちょぐちょだね、、、久しぶりに笑った」と僕の持つハンカチを見て笑いが返ってくる。
、、恥ずかしすぎる
顔を真っ赤にしていると、「ねぇ?名前なんて言うの?」と紫音が聞いてくる。
「、、篠亜、、宮藤篠亜、、です」
『要だよ』と言えたらどんなにいいだろう。
「篠亜ね。俺は藤崎紫音。紫音でいいよ。学年は?俺は2年」
「分かりました。、、俺もです」
まさか、紫音が自分から色々聞いてくるとは驚きだ。人付き合い凄く苦手なのに。
「同じだな。同い年なんだし敬語やめよ」
紫音に言われ確かにと思い「分かった」と返事を返す。
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