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廃墟で、とうとうブラックシャドウを追い詰める。
「これまでか……」
ブラックシャドウは煙幕を張り逃げ出した。
「待ちなさい!」
ピンクシャドウは単身でブラックシャドウを追いかけ、廃墟を散策する。廃墟と言えど、小部屋などもあり入り組んでいる。閉まっているドアをそっと覗き込み、開き入ることを3回繰り返し、4度目でブラックシャドウのアジトらしい部屋に出くわした。壁一面にモニターがあり、コンピューターが何台も並んでいる。また大きな液体の入ったカプセルがあり幾つもチューブが繋がっている。
「ここで実験してたのかしら?」
ピンクシャドウはぐるりと見渡し、部屋の隅の方から光が漏れているのを発見する。ごくりと息を飲み、そっと覗く。目を凝らしてみようと思い壁に手をつけると、いきなり壁が開き、ピンクシャドウは部屋に転がり込むことになった。
「きゃっ。いたたっ」
素早く身体を起こし、顔を上げると大きなベッドの上にブラックシャドウが座っていた。
「よくここまで来たな」
「ブラックシャドウ。もう観念なさい。あなたの悪行もここまでです!」
「クックク。どうするつもりだ。倒すのか?」
「倒す……。いえ、力では解決できません。あなたを改心させます!」
「ほう。どうやってかな?」
「えーっと……」
どうやって説得しようかと悩んでいるとブラックシャドウが近づいてきた。
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