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二人のイケメンの後姿を見送り桃香は「もったいないですねえ。あの二人が残っちゃうなんて」と呟くと黒彦は「女はシビアだからな」と言う。
「二人ともカッコイイだけじゃなくて、真面目で仕事もちゃんとしてるし、正義の味方なのになあ」
茉莉も同調して頷いている。
「白亜と黄雅はたぶん、相手の女性が遊ばれると思っちゃうんじゃないのかな。結婚なんて考えない若いうちはいいけどね」
赤斗の言い分が何となく桃香に理解が出来る。白亜と黄雅の二人と恋人同士になると夢を見ているような気分になりそうだ。
黄雅とはまるで永遠にワルツでも踊っているような付き合いになりそうだし、白亜とは毎日ドキドキさせられて振り回されそうだ。
「難しいもんですねえ」
「しょうがない。ただ今回の事であいつらもちょっとは考えるだろう」
黒彦の言葉に赤斗も頷く。
「黒彦と桃香ちゃんを見てて、いいなーって思ってたし。茉莉と一緒にいると毎日嬉しいんだ。たぶん緑丸もだよね。だからあいつらにも幸せになって欲しいな」
赤斗の優しさに感心して桃香もみんなの幸せを願った。そんな彼女をチラッと眺めて、黒彦は自分が一番果報者だと自負している。
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