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星空の下、月明かりに照らされた人影が二つ。
グラスを持って、綺麗に飾られた笹の葉たちを眺めていた。
「へぇ…お前酒を飲めるようになったのか」
「そうよ。カクテルなんてのも好きになったわ」
「なら今度一緒に飲みに行こうか」
「あら、本当に?」
「一年に一回天の川っていうバーが開いてね」
「そうなの?」
「二十年前ぐらい前に教えてもらったよ」
「ふふ、楽しみだわ。でも次の機会って、いつになるのかしら」
「そうだな……」
「今日は無理なの?」
「時間がね…間に合わないと思う」
「だから、来年も晴れるといいな」
「雨だと会えないものね」
来年も晴れますように。
そう言って二人はもう一度、天の川のかかった星空に向けて乾杯した。
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