二年目

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 その日は、飯を食うのも忘れてしまくって、全部出し切って崩れ落ちるようにして眠った。  朝になったら、なにに不満だったのかもわからなくなっていた。  横にいる、祐希に抱き着いて、その感触を、体温を、感じているだけでどうでもよくなってしまう。 「ん…おはよ、翔人」 「おはよう」 「どした?そんなふくれっつらして」  霧散したと思っていた不満のかけらが、顔にだけ残っていたらしい。祐希がくしゃくしゃと俺の頭をなでる。 「やめろよ、昨日風呂入ってないんだから」 「あー、そうか。一緒に入ろうか?」  いたずらっぽく祐希が笑う。 「ばか」  照れながら俺が言う。 「な、翔人、おれら付き合いだして何年になる?」 「高校3年からだから…6年かそこら?」 「そっか…長くなるな…」  なんだこれ。まさか、別れようって言われるんじゃないだろうな。
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