「あそぼう?」

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「あそぼう?」

 そう、紫色の少女は言った。 絵本から出て来たような声を持っていた。 姿を見てみたかった。理想を追い求め続けていたから、何かに依存しているようで怖かった。 それにしても、なぜ彼女はこんなところにいるのだろう。 この町で一番大きい通りのなもなき路地。 大きな影がさしたのに気づかずに、僕は黒に落ちてゆく。
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