第2話 新人教育

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第2話 新人教育

 消防の教育といえば、消防学校。警察なら警察学校。高卒・大卒などで多少変わるが、6~10ケ月程度の期間、学校で勉強・訓練をし、知識・技術を身に付ける。しかしこれは、常備消防の場合だ。  消防団は入団したら即現場戦力に組み込まれる。知識や技術は各分団の諸先輩方から教授され身に付けるしかないのだ。8分団では月1回の総会のほか班点検を行っている。定員16名の分団を8人ずつに分けて、それぞれ月1回ずつ、班長を中心に点検するのだ。装備品や町内の消火栓の点検はもちろん、自分たちの技術の点検もしている。新人にはこの点検が教育の場になるのだ。前述の通り、消防団は本業がある。だから、集まりは20時からが基本になる。点検には約2時間かけている。新人教育は班点検の月1回2時間しかないのだ。  他に2年に1回、操法大会がある。操法とは、操作方法のこと。教科書通りに操作ができるかをみる大会である。この大会があることで放水などの操作を覚えられる。大会が開催されることもあって競技でもある。5人1チームで規律・技術・タイムを競う。  この大会がある年は4~6月週3回20時~22時で練習があるのだ。
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