第3話 ポンプ車出場

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第3話 ポンプ車出場

 僕らには月平均3~4回出場がかかる。曜日や時間は関係ない。消防団はその時に仕事の都合をつけられたり、休日だったりと手の空けられる人が出場する。そのうち、早く詰所に到着した3~5名がポンプ車に乗って出場する。  入団して2ヶ月少々、平日も休日も、朝方も日中も夜中にも、高校の授業中に出場メールが来ることもあった。  家にいたとしても、僕の家は団員の中でも詰所から遠い位置ある。詰所に着くのはどうしても遅くなってしまう。ポンプ車に乗れない人は自家用車で現場に向かう。まだ原付の免許しか持っていない僕は詰所からほかの団員の車に乗せてもらうことがほとんどだった。それでも2,3回はポンプ車での出場を経験した。しかし、誤報ばかりで実際の火災は入団当日のボヤ火災のみだった。 そしてこの時、高校は午前授業で帰宅後の夕方だった。
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