壹。ウチの姉さんは俺の受験より萌えの方が大事らしい。

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「お、コトもこの学園に来たんだ。」 「へ?」 気持ちが萎えきった(姉さんの為と考えると)ボクに話しかけてきたのは、幼馴染の泰。 自分の父親が経営してる学園に入るのは嫌じゃなかったのかと聞いてみると、「エスカレーター式だからさ・・・」との事。 因みに、字羽根学園は小等部がら高等部まである学園で、中等部から入る学生は転入生としてエスカレーター式の学園では、数少ない大試験がある。 転入試験は、他の入学試験よりも難しいとされる。 が、正直いってあまり難しくはなかったと思う。 ボクなんか落ちてると思ったらなんか首席取ってた。 「大丈夫か?」と心配にもなったが、姉さんに言うと「こっちゃんの努力の結晶よ!」と言われた。 あと思ったんだけど、この学園って所謂王道学園だよね? 「でもさー。コトが居るから、ヒューマンウォッチングが捗るね。」 「まあ、同士は多い方が情報網もいいもんね。」 この会話を聞いての通り(わかんない?)、ボク達は腐男子だ。 こんな身近に王道学園があるのは嬉しい限りなんだけど、入れないことには元も子も無いし、偶入れたボクだって必死に頑張ったんだ。 ヒューマンウォッチングの為に。 あー、時期外れの転校生。 やっぱり、黒マリモかなぁ。
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