4、今夜こそ!!

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「や、やだ……痛く、しないで……」  ものすごく怖くなって懇願したら、彼は驚いた顔で固まった。  彼は私に覆いかぶさった状態で、私の腕を掴んでいる。  そのまましばらく静止状態だったので、不思議に思って声をかけた。 「明人さん?」 「君は……」 「え?」  彼は目に見えてわかるほど赤面し、震え声を発した。 「男を煽る天才か」 「はい?」 「よかった。早く結婚して。変な奴に捕まったら大変なことになるところだったよ」 「え、ええっと……」  今まさに明人さんが超絶変人なんですけど、なんて言えないよね……。  腕を掴まれたまま動けない状態なので、私はびくびくしながら彼を見上げた。  そうしたら、彼は優しく微笑んで言った。 「大丈夫。無理やりしないよ。少しずつ慣らしていけばいいから」 「……明人さん」  ああ、いつもの優しい明人さんだ。  よかった。本性が暴力的な人じゃなくて。 ※明人の心情(優しく、優しく、嫌がる彼女を堪能しよう)
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