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「てっちゃん!ほんとに、高校入ってから全然会わなかったな。てか笑うな」
掲げていた呼び込みの立て札を下ろして、タケトはてっちゃんのそばに駆け寄った。
「こんな日にまでバイト?お疲れさん」
「まぁね。バイク買う金貯めてるんだ。それに家にいても誰もいないしな」
「おじさんもおばさんも相変わらず?働き者だなぁ。アレ、弟のケーマは?」
「学校の友達ん家でクリスマスパーティーだとさ。帰り迎えに行ってやらないと。少し遠い家だから、夜道危ないし」
「アイツ今何歳だっけ、10歳?まだサンタに手紙書いてたりしてんの?(笑)」
「いやさすがに。
でも、家の冷蔵庫に【タケト!帰りのお迎えと売れ残りのケーキ、あと長靴のお菓子の詰め合わせよろしく!】ってメモが貼ってあった(笑)」
「ふはは。お前もついに呼び捨てされる身になったか。俺もいつの間にかテツ呼ばわりだったしな。
ターちゃん言ってた頃のケーマが一番可愛かったなー(笑)」
「たしかに(笑)
で、てっちゃんは今日はどこか行くの」
「おっとっとやべぇやべぇ!彼女とおデートなんです、山のイルミネーション見に。
じゃあまたな、今度ゆっくり遊んでくれ!」
最後は早口でそう言って、てっちゃんは行ってしまった。
昔は俺とケーマとてっちゃんの3人きりで、パーティーやったなぁと懐かしみながら、てっちゃんの小さくなっていく背中をタケトは見送った。
…
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