チュールとレースとベルベット【差分】

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「斎藤さん、着替え終わりましたか? 入っても、いいですか?」 「ああ、いいよ」  海斗には、お礼を言わねば。  そんな風に考えて、尊は弾んだ声を上げた。  しかし、入って来た海斗に、息を呑んだ。 「じゃ~ん! どうです? 俺の女装姿!」  そこには、尊と同じように女子制服を身につけた海斗が立っていたのだ! 「か、海斗! お前!?」 「俺、女装癖はないけど。斎藤さんに付き合って、着てみました!」  へへへ、とスカートの裾をつまむ海斗の指先は、科を作っている。 「に、似合うぞ」 「どうも」  だが、海斗の行動力は底知れなかった。 「斎藤さん、今から出かけましょう」 「この格好で、か!?」
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