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翌日、朝食を食べて身支度をし、車に乗って劇団クローバーの家に行く。 中に入ると、役者さんが集まって来た。 「お越し頂きありがとうございます」 「いえいえとんでもない。此方こそありがとうございます」 中に入ると、ホールやステージ、衣装部屋、メイク部屋等があった。 椅子に座って劇団の長と話した。 「前回出演していた15歳の男の子が辞めてしまいまして、募集をしようとした時に新聞を見まして、スカウトしました。やって欲しい役は『猫村のクレフィー』のオーブ役です」 オーブと言えば『猫村のクレフィー』の中で唯一出て来る子役で、最終的に主人公のクレフィーを守る為に犠牲になった重要な役だった筈だ。 「僕で良いのならやらせて下さい!」 頭を深々と下げる。
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