彼が噂の眠り姫

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何これめんどくさそう 目にした資料の一番最初の文には 『新入生代表挨拶』とデカデカと書かれていた それをぐちゃぐちゃと丸め下に落としたがまた目の前に同じ紙が登場 勿論犯人はらんちゃん 「何これ新入生って」 その言葉にその場にいる五人がそこ!?と突っ込んだのはいうまでもない そう、湊は自分が今から学校通う事を知らずに連れてこられたのだ 父曰く言えば拒否される事を分かっていたから 何とか乱菊が入学する旨と新入生代表挨拶の説明をした 「…父さん」 「ビクッ……何だいみな「大っ嫌い」…」 席から滑り落ち床で寝る父 その目には涙を浮かべている そんな父を見て兄さん達は僕を見てギュッと目を瞑った どうか自分達には言わないでくれと懇願するように 「み、湊久しぶりだね」 「ふーちゃん…まさかこの鳳ヶ丘学園?」 「そうだよ。そして僕はここの学園長をしている」 ふーちゃんの学校… 兄さん達が通ってた所 確かこの学園に入学するのは絶対だからそれだけお願いって随分昔父さんに言われたっけ? 僕に強要してこない父さんが余りにも涙を流しながら言うからそのお願いだけいいよって言った気がする… 「父さんごめんねお顔上げて?」 「うっグスンッ…なんて優しい子なんだ湊は」 「約束だもんね」 あんな仕打ちをしたのに優しい子って…凄まじき親バカだね父さん
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