嫉妬 (大和田 優那の場合)

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嫉妬 (大和田 優那の場合)

毎朝、教科書を入れる前に、机の中を確認するのが日課になっている。 今日も同じように机の中を覗くと、可愛らしい封筒が入っていた。 「優那?」 「な、なに!?」 慌てて後ろに隠したけど、隼人にバレないわけがない。 「なーに、それ?」 「て、手紙」 「誰から?」 「名前書いてなくてわからない」 「見たの?」 「まだ中は見てないよ」 「ふーん。ラブレターでしょ?」 隼人は面白くなさそうに、席に座って頬杖をついた。 「かっこよくて可愛くて優しい、みんなから信頼される生徒会長」 「隼人…?」 「…大和田優那くんはモテモテだね〜」 「なにが言いたいの?」 「鈍感なところも、モテ要素なのかね?」 様子がおかしい。手紙が原因…? まだラブレターだって 決まったわけじゃないのに……
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