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……ラブレターでした。
『大和田 優那様
ずっとあなたに憧れていました。
伝えたいことがあるので、
今日の放課後、中庭に来てください。』
「隼、」
「なんですか? 会長」
「……なんでもない、です」
どうして隼人が怒ってるの?
意味わからない。
「琉夏くんはいますか?」
「ちょっと待っててください。琉夏〜! 大和田先輩が呼んでるぞ〜」
「……優那くん、珍しいね。兄ちゃんと喧嘩でもした?」
「僕は悪くない。隼人が勝手に怒ってるだけ」
「…あー、その手紙が原因なのか」
「どうしてわかったの!?」
「何年一緒にいると思ってるの? こんなことくらい朝飯前だって」
琉夏くんはすごいな。
僕なんて、隼人の気持ちを理解できなくて悩んでるのに。
「放課後、行くの?」
「うん。待ってるかもしれないから」
「そっか。優那くんらしいね。オレもそれがいいと思うよ」
「隼人はどうしたら元に戻る?」
「うーん、それは優那くん次第かな。兄ちゃんだって今頃後悔してると思うよ〜。優那くんのことになるとすぐに感情的になっちゃう困った人だからね」
琉夏くんは「頑張れ」と僕の肩を軽くたたいて、教室に戻って行った。
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