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「んじゃ、全員丁度良くムラムラしてきた所だし…そろそろ始めるかぁ…」
仲間の様子を伺うナイフ男は…、
「…イッツ・ア・ショウタ~イム!!」
と、高らかに声を挙げた。その声はエコーとなって『会場』内に響き渡る。
「こ~れより、私達から、何もかもを奪い去った、腐った裏切り者のガキの『死刑』を…執行いたしまぁ~す!!」
ナイフ男の宣言に、他の男達もヒュー、ヒューと大いに盛り上がる。
「さあ、わたくしが今手にしているこの聖剣を、今皆さまの足元に転がっている汚らわしいクズガキの心の臓を突きぃ、その魂をぉ、マグマが煮えたぎる真っ赤っかな地獄にブチ落としてやりまぁ~す…あー、ちょっと済みませんが、誰か死刑囚を起こして、私と一緒に処刑台の所まで連れてきては貰えませんでしょうか?」
男の呼び掛けに応じ、仲間のうちの二人が少年の腕を掴み、男に誘われるままそこにあったボロボロのソファの傍に運んだ。少年を苦しめる喜びが、遥かに勝っていたからだろう。二人は男のアシスタント扱いされている事に、怒りは感じなかった。
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